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花や植物を楽しむための情報をお届けするメディア「horti 〜ホルティ〜」

オウンドメディアの中には、WEBサービス事業を主とする会社が、サイトを立ち上げ育てた後で、そのジャンルを本業と提携したり、譲渡したりするケースもあります。

今回はその例を取り上げます。

花や植物を楽しむための情報をお届けするメディア

植物にまつわる困りごとを解決し、花や木、野菜をもっと手軽に楽しんでもらうお手伝いをするウェブメディアです。

草花や樹木、観葉植物の花言葉や育て方、多肉植物、野菜の栽培方法や楽しみ方など、ガーデニングのノウハウ、インテリアやプレゼントの選び方やマナーなどをわかりやすく紹介しています。

植物webメディア「HORTI」

サイトの目的

元々は、妊活/妊娠・出産/育児/ライフスタイルの領域で、ウェブサービスやアプリを提供する、株式会社エバーセンスが運営していましたが、2018年2月9日のプレスリリースによると、DIYショップ「DIY FACTORY」を運営する株式会社大都の、子会社であるGreenSnap株式会社が、事業を譲り受けることが決まったそうです。

サイトを立ち上げた株式会社エバーセンスは、特にエクステリアに精通しているわけではないようで、自社のターゲット層にニーズがあると判断して、サイトを立ち上げたように思えます。

そして、サイトが育ち、ガーデニング事業をメインで行っているGreenSnap株式会社が、事業を譲り受ける流れになっています。

この譲渡により、GreenSnapとしては、

  1. 抱えているユーザーが、コンテンツを活用しながら、緑のある暮らしをより楽しんでもらえる
  2. 親会社のDIY事業「DIY FACTORY onlineshop」への送客も可能

などを見込めます。一から自社でサイトを育ててると時間もお金も掛かるため、すでに育ったサイトを譲り受ける形をとっています。

施策

記事カテゴリーは、花、植物、ガーデニング情報などが中心です。インテリア関連もありますが、切り口がインテリアであって、記事の答えは、花、植物、ガーデニング情報になっています。

  • 花言葉・植物図鑑
  • 育て方・栽培方法
  • 園芸・ガーデニング
  • インテリア・雑貨
  • お祝い・プレゼント
  • 葬儀・お供え
  • ガーデニンググッズ

記事ランキングは、右サイドバーに掲載されています。「人気記事ランキング」という項目で、ベスト10が取り上げられています。花、植物、ガーデニング情報という偏った答えであっても、知識・まとめ・育て方・花言葉など、切り口のジャンルにはバラツキがあります。また、カテゴリー別にもベスト10が掲載されています。

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更新は、ほぼ毎日。記事は2015年5月から投稿されていて、現在の記事数は1700を超えるサイトになっています。参考文献として、書籍やWEBサイトが記載されていますので、これらをベースにして、記事数を増やしていっているようです。

編集者やライターの求人を出されていますが、正社員での募集なので、これらの記事は、社内の人で書かれていると思われます。

運営会社により、ゴールが変わっていく

サイトを立ち上げた株式会社エバーセンスの場合、あくまでもWEBサービスの提供であり、実店舗などを構えた事業を行っているわけではないため、サイトのゴールというものは、アクセス数(PV数)を増やすことがゴールだったのでしょう。2018年3月18日現在も運営会社は、株式会社エバーセンスとなっています。

ただこれからは、リニューアルのタイミングなどで、譲渡先のGreenSnap株式会社の、親会社である株式会社大都が運営するEコマースサイト「DIY FACTORY onlineshop」や、ガーデニング事業への誘導も仕掛けられるかもしれません。

(現時点での)結果

一応、分析ツールのSimilarWebで3月18日現在のデータを調べてみると、、、

訪問者数は平均して120万前後~のようです。

流入の86.61%が検索によるもので、ダイレクト(ブックマーク)が11.99%、リンクからの流入が0.92%、SNSは0.48%です。SNSのフォロワーは、Facebookが11000人以上、twitterは700人以上ですが、フォロワー数の割には低い数値となっています。

知見

植物は、生活を彩ってくれる身近な存在ですが、扱い方が種類や季節によって違うことから、手を出したくても二の足を踏んでしまうことがたくさんあります。そこに対して、造園業者が役立つ情報発信をしているかと言うと、やはり遅れています。

今回のケースでは、譲渡先の会社もガーデニングアプリやサイトを運営していて、相乗効果として、サイトを譲り受ける形をとっています。サイトからのゴールが具体的にあると、戦略にも幅が生まれますので、最終的には実業に絡ませることが望ましいです。