メルマガ「事例研究」ネクストのアクセスアップ手法に見る結果の一例!【ネクストライク177号】

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ひとつの標準的な方程式はあるものの、「メルマガ」は業界、業種、企業、対象者、配信頻度、内容(件名やコンテンツの質量の程度)などが配信ごとに異なるため、実際なところ、ひとつとして同じメルマガはありません。日々、配信するごとに、アクセスアップ手法について研究しているところです。
今号は、メルマガ配信コンテンツにいかにアクセスさせ、その結果はどうなり、指標となる目安は?などについて私の経験から考えたいと思います。メルマガ【事例研究】ネクストのアクセスアップ手法に見る結果発表。

1.アクセスの多いメールに見る構成とは?
その号ならではで、言いたいことや伝えたいことをテーマをできるだけ絞り、構成(メルマガの流れ)を考えます。毎号毎号のテーマやネタの質量の違いもあり、良質な内容である程度コンスタントに理解しやすい流れで構成しようと考えます。冒頭には、商品周りや販促施策を持ってきて、最後になるほど、定番的な”押さえ”コンテンツとすることが多いのですが、最後まで閲覧していただきたいですから、最後まで気を抜けません。
1)特に、冒頭に置きたいもの
①業界が前年度比で伸びている業界情報は、冒頭に持ってきて、刺激づける
②商品や季節、テーマなどで特集を組む場合、目立たせるため、目次をつける
③メルマガ会員向け限定の情報は、「会員向け」と大きく表示する
④イベントや展示会、セミナーなど特に期限を限って実施する施策
⑤特に力を入れている年間施策
⑥業界トレンドや事業の拡大に結び付くコンテンツ
⑦目次、アンケートのお願いなど
2)中間で押さえたいもの
①上記の補足情報として伝えたいこと
②前号の再掲載や次号で紹介予定の重要な情報
③定番の情報(毎号のお願いごと)

2.アクセスの多いカテゴリーとは?
以下のカテゴリー別にアクセス率の分布を整理してみました。
1)「商品カタログ」
①商品の違いがあるため5%~30%と幅があるものの、大きく、5%・20~25%に集中している
②中でも中心や主力となる商品のアクセス率が高い
③新商品や新年度総合カタログは20%以上と安定して高い
④エンドユーザー向けサポートツールも15%のコンスタントなアクセスがある
⑤読者の興味関心の高いカテゴリーのアクセス率が高い(工事店では図面集や施工事例、施工動画など)
2)販売成功事例
実際、予算面で工夫して、せっかく掲載するのですから、アクセスさせるため冒頭に置きたいところです。(冒頭以下に置いてひと桁になったときがある)また、1回の取材で1~3記事(1~3回のメルマガ掲載)にするケースがありますが、初回記事(前編)で50%、記事内容によりますが、初回で様子を見る読者もいるため、その後の記事(後編)のアクセスが約10%ほど落ちてしまうようです。
3)イベントや展示会、セミナー
全体として、5~20%。エリアごとのアクセス率を見ると、大阪と東京が20%近くで一番多く、ほかの地域は10%前後となっています。
4)「Web展示会」
動画のアクセス率は高く、その中でもWeb展示会案内は30%前後のアクセスと10%の申し込みアクセスと高く、約1週間ごとの3回連続告知してもあまり落ちないこともあります。動画に限らずですが、一般には、メルマガ読者は時間がない中で見てくれていることを考えると、時間を要する動画を見る余裕がない時もあるかもしれません。もちろんコンテンツ次第ですが、印刷物ではできない、動画の「メルマガ」への掲載、これからも増えることと思います。
5)「施工作品コンテスト」
期限を限って実施する施策の代表例。
1か月以上前の告知は、ひと桁、1か月以内になっての告知は25%、直前で10%と実施開始日との間隔でアクセス率が左右されます。1か月を境にアクセスが高まり、実施日の直前で最高に高く、その後実施スタートした後は、ひと桁に落ち着くようです。
6)【会員限定】表記のコンテンツ
①商品販売マニュアルは、商品アイテムによって大きな差が出て、目玉商品では、100%近く、平均すると主力商品で20~30%、それ以外で10%程度となっている。
②そのほかの提案ツールや販売支援ツールは、10~20%の幅の中で安定している。
7)現場で使える提案ツール
これは、コンテンツの中でも、平均20%前後の安定して高いアクセス率となっている。
8)そのほか
①メルマガからのリンク先になっているメーカーホームページのアクセス率は10%前後となっている
②提案手法やツールノウハウ情報は5~10%
③新聞社などのエンドユーザー調査は、20%と高い
④エンドユーザー「オウンドメディア」コンテンツはメルマガに掲載される回数が増すごとに、アクセス率が高くなっている。初期の約一年間は5%前後、半年を経て15%と伸びている。これは、上記②の提案手法やツール同様、継続的にメルマガで掲載することによって読者に認知されアクセス率が高くなったと思われる。2か月で1回の掲載の場合は5%程度になってしまうが、毎月掲載となると10%、高いときには30%ということもある。
9)業界ニュース
記事にもよるが5~10%程度、但し、業界ニュースは、冒頭に置かれることが少なく、アクセス率が低いのは仕方がない。
10)業界コンサル情報
読者が施工店の場合は、社長の場合も多く、事業拡大や人材育成、他社や業界の近況や成功事例が興味を持ってもらえるようだ。

3.コンテンツに見る、アクセスの多いキャッチコピーとリード文章とは?
読者にとって、どんなキャッチだと目を引くでしょうか?
1)キャッチや文書は短く、要点のみ、体言止めも。
2)コンテンツごとのキャッチは、読者視点で、最初のコピーで引きつけ、リード部分で概要を押さえる。アイテムを紹介するのではなく、アイテムの良さをアピールすること。
3)読者の属性によってコンテンツとコピーが異なります。
例えば、社長などの経営層であれば、新商品発売関係のほか売上や提案のしやすさをフォローする商品販マニュアル、成功販売事例。施工者だと、施工方法や事例、プランや図面集。営業担当者なら提案マニュアル、提案ツール、お客さま調査結果など、それぞれコピーも考えます。
4)特に、伝えたいコンテンツの場合、複数号での掲載を考え、そのため、号を重ねるごとにアクセス率が落ちてしまうことがあります。しかし、たとえアクセスしてくれなくても、そのコンテンツの再認識されるリマインド効果もあると考えます。キャッチコピーやリード文章を工夫すれば、複数号の掲載でもしつこくはありません。
5)文末には、過去のメルマガバックナンバーを入れて、途中から入会したメルマガ会員でも振り返ってメルマガを見れるようにします。

※メルマガでの試行錯誤日記(ご参考)
BtoB業界で、B向けのメルマガを送ることでスタートしましたが、当初コンテンツがなく、苦心して、コンテンツをご用意いたしました。例えば、予算を抑えつつ、企業HPにある商品情報や販促ツールを提案リーフレットにして添付、業界コンサルタント出稿のシリーズコラム記事や業界新聞の編集者の取材記事を依頼するなど企画作成し、月2回配信しておりました。連続して掲載しない場合は、アクセス率が落ちたり、すぐ実務で使えるものでないとアクセスしてくれないなど、毎回毎回苦心いたしました。しかし、配信して4年目の現在は、業界情報やWebサイトリンクネタなどの定番の人気コンテンツも増え、また、お客さまから積極的に商品や販売情報をいただき、それも毎回、かなり多く幅広くいただいており、コンテンツの整理、強弱による構成、削除もしくは次号に回す、過去記事の再掲載(表現は変える)、大見出しと小見出しの読みやすさ、そして何よりのタイトルとあいさつ文をなんどもなんども読者の立場に立ってシュミレーションを繰り返します。ただ時間の制約もあり締め切り時点で決定します。正直、配信したあとも、気になってしまい読み直すと、もっとこうすればよかったと反省することもある日々です。弊社も、読者とお客さま(メーカーご担当)の間に立って悩みます。私にとっての決定のよりどころは、読者とお客様の両方にとって、”何が正しいのか”で判断することです。ほぼ私が読者の立場に立ちながらこれからも、悩みます。

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