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キーワードの検索意図を洞察することで、サイト全体の価値を確立する。【ネクストライク188号】

直接的にセールスを行う広告ではなく、有益で役立つコンテンツを公開することでユーザーとの共感を得る接点を増やすコンテンツマーケティング。特に、潜在層ユーザーに対して商品・サービスに対する認知や興味を持ってもら、見込み客に育てることが、その目的となります。

そのため、コンテンツを企画する側としては、検索キーワードに内在する検索意図、つまり、どのような意図をもって、そのキーワードで検索したのか?何を知りたくて?何を解決したくて?何をしたいのか?といった“検索した理由や背景、裏にある深層心理を汲み取り、それをコンテンツ内容に反映させる必要があり、それだけに、検索行動における「検索意図」の理解は、コンテンツ制作やSEO対策において欠かすことのできない、集客の根幹をなす重要な視点といえます。

検索エンジンはそういった検索ワード(検索クエリ)に対する検索意図を満たすコンテンツを評価し、上位表示させることによってユーザーの使いやすい“検索”を日々向上させていますので、ビッグキーワードではなく、また、キーワードボリュームの大小にかかわらずユーザーの幅広い、様々な検索意図が含まれるロングテールといわれる複合キーワードをしっかりと押さえたキーワード選定を行うことで、ユーザーにとって有益な、役立つコンテンツを通じて集客することが必要となるわけです。
次に、検索意図はなぜ重要なのか、そして、コンテンツ制作に落とし込む際のポイントについて、少し考えてみます。

SEO以上に検索意図を理解することが重要、その3つの理由とは?

1.ユーザーは自分に必要な情報をのみを求めている
検索意図を持ってアクションを起こしたユーザーは、当然ですが、自分のニーズに対する適切な回答、自分の求める情報、検索意図への答えが掲載されたページが検索結果に表示されることを求めています。
検索ワードには検索意図が反映されており、そこには、当該商品に対する認知度や興味関心度、不安と期待、購入意向、そして、検索者の置かれた立場や事情を抱えた多くの潜在ユーザーが存在しています。

2.Googleはユーザーの検索意図を理解しようと努めている
ユーザーの検索意図に、Googleはきちんと理解した上で検索結果を反映しようと努めています。
ユーザーファーストを掲げるGoogleの目的は、ユーザーの検索意図を満たして検索行動に満足してもらうこと。そのためには、検索意図を正確に理解することが不可欠であり、少しづつ確実に、Googleはこれを高いレベルで実現することを狙っています。

3.Googleが検索意図に応えているサイトを高く評価する
Googleがユーザーから求められる検索結果を提供するためには、ユーザーの検索意図に応えるサイトを検索結果の上位に表示させる必要があります。
ですので、「検索したキーワードの裏にある検索意図」と「検索意図に応えるコンテンツ内容」の組み合わせが合致しているほど、ユーザーの検索意図に応える情報としてGoogleの評価が高くなる=上位表示になるよう誘導しています。
小手先のSEOノウハウに頼らず、ユーザーの検索意図に応えるコンテンツ設計が重要になります。

次に、検索意図をコンテンツ制作に落とし込むポイントについて考えます。

Googleは、ユーザーファーストを掲げてアップデートを繰り返していることから、検索順位を上げるためには、オリジナルなコンテンツによって、検索意図を満たすことが最低条件としてあり、それが結果としてランキングに反映されます。しかし、Googleの検索エンジンはユーザーファーストとは言え機械。ひとつひとつの文章を読んで採点しているわけではないので、基本となるSEOも重要ですが、そこばかり対策していても順位が安定することもないく、さらに、そもそもコンテンツを蔑ろにしてしまえば検索ユーザーを満足してあげることができないため、仮にある程度順位が付いていたとしても、滞在やリピートされなく、再度検索結果に戻って他のサイトへスイッチしてしまうでしょう。
競合との差別化を図るためには、一歩進んだコンテンツを明示してあげることによって価値が生まれますので、検索ユーザーが知りたいコンテンツを理解したうえで、ニーズの先回りが重要です。

1.本当にユーザーの役に立つ情報は何かを洞察する
検索意図は、ただ把握しただけでは意味がありません。正しく検索意図を理解した上で、それに応えられるコンテンツを企画と制作することが、何よりも重要です。
と言っても、実際、「ユーザーが本当に欲しい情報」を掴むことは簡単ではありません。
たとえば、製品やサービスのアピールにつなげたいという思いがある場合、どうしても「自分が言いたいこと」を強調しがちです。自社目線ではなく、ユーザー目線を大切にできるかどうかが、コンテンツの善し悪し、ひいてはGoogleの評価につながってきます。ユーザーの立場に立って、なぜそのキーワードで検索したのか、どんな人が、どんな気持ちで、何をしたいのか、想像力を掻き立て、類似語などとの比較して考え、洞察する熱意が重要になります。

2.潜在ニーズを先回りして満足してもらう
また、ユーザーが必要としている情報の中には、ユーザー自身が認識していない、または検索キーワードに反映されていないような潜在的なニーズも存在します。
検索キーワードから検索意図を読み取り、さらに、潜在ニーズを先回りして提供することも、ユーザーの満足度向上には非常に効果的。サイト全体でトピックの網羅性を高めることで、ユーザーのさまざまな潜在ニーズを満たせるようにしましょう。

3.検索意図の4つの種類・タイプを知ってコンテンツをつくる
1)基礎知識、「とは」ワード
初歩的な情報を知りたいという意図が隠されている。
例)「システムキッチン 特長」・・普通のキッチンとの違い、システムキッチンの特長、どんな種類があるのか
2)悩みや不安、希望を解決する「HOWT TO」ワード
現状の困りごとや希望があり、それを達成するための方法や工夫、参考となる情報、同じように悩んでいる人の解決事例などを調べたいという意図が隠されている。
例)「システムキッチン 時短」・・システムキッチンで時短する方法やメリット、時短できる賢い方法や工夫、調理道具の選び方、調理方法、時短料理の方法・アイデア、メニュー、台所の動線、収納と引き出し方、食洗の時短方法・アイデア・工夫、専門家のアドバイス、時短できた時の時間の使い方・楽しみ方時短にぴったりのシステムキッチン選び方
3)「比較検討」ワード
購入意欲があり、比較検討する意図が隠されている。
例)「システムキッチン プラン」・・システムキッチンには、どんなレイアウトプランがあるのか、プランの選び方、お家に合うプランは?、プランの種類や価格帯、人気のプラン、プランの事例、プラン別の特長・種類、理想のプランを選ぶ方法、プロのアドバイス
4)「感情」ワード
気持ちをそのまま検索入力していると考えられる。
「システムキッチン 汚い」・・システムキッチンの傷や汚れ、変色などを解決したい、きれいなキッチンにするにはどんな方法があるのか、何から始めればいいのか、そのアイデア

数多くの検索キーワードの中から、ひとつひとつ検索意図を洞察し、自社サイトのターゲットやコンセプト、目的・狙いを踏まえ、どのキーワードがいいのか、プランナーやライターとの相談をも通じて、コンテンツを制作し公開する作業は、複雑で、地道な活動になります。そういったロングテールキーワードキーワードで集客することで、サイト全体の集客のみならず、サイトの存在価値をも確立させます。